本校は、大正9(1920)年3月に由利郡本荘町立本荘実科高等女学校として設立を認められ、同年4月15日に開校しました。これまで2万3千198人の卒業生を送り出し、その多くが、県内はもとより、国内外で活躍しております。平成3年(1991)年、創立70周年を機に「真実為原」(しんじついげん)を校訓と定めました。「真実(正しさ)をもって、物事の原点とする」という意味です。生徒は、この校訓を常に心にとどめ、日々勉学に励んでいます。平成19(2007)年には、男女共学となり、普通科に加えて、理数科と国際科が新設されました。その後、令和2年に創立100周年、翌年にその記念式典が本校の体育館で行われ、現在は新たな歴史と伝統を、未来に紡ぐべく日々の教育活動を進めております。
新学習指導要領の全面実施が2年目を迎え、社会に活かすことのできる「知識と技能」を身に付けるとともに、「思考力・判断力・表現力」をはたらかせ、自主的に学び、社会や人生をよりよくするための「学びに向かう力・人間性」を育むことができるように、教育課程と評価方法を見直し、由利高校としての「未来志向の学び」を作り上げるために、日々努力と検討を重ねております。
また、部活動や特別活動へ生徒が積極的に関わることは、生徒自身が「自らどうあるべきか」といった問いに向き合い、自らを磨き高める契機になると考えます。生徒個々の主体性を支え、多様性を育んでいきたいと思います。
現代社会は激動の時代にあると言えますが、このような、大変革期においては、もはや一国だけの視点にとどまることなく、常に広い視野から世界全体の動きを見据え、新たな局面にあっては、自ら判断し、果敢に挑戦する行動力が求められていると感じます。
この学舎での授業をはじめとする様々な教育活動において、生徒が「素直な心、澄んだ目で真実を求め、ひたむきに」自らの資質・能力を高められる環境をづくりを行うことが、将来直面するであろう数々の未知なる課題を乗り越えるための、大胆な発想を生む、人としての土台を築くことになると考えます。
由利高校は、地域や保護者の皆様、歴代の同窓生の皆様をはじめとする、多くの関係者の方々からの御支援と御協力を受けながら、100年を超える歴史ある伝統校として、地域から愛され信頼される学校を目指して参ります。そして、本校生徒に由利高校で学んでよかったと心から思ってもらえるように、教職員一同、尽力し励んで参ります。今後とも、本校への皆様の一層の御理解と御支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
令和5年4月
秋田県立由利高等学校
校長 熊谷禎子